あなたの知らない「記憶力」を良くするスマドラ5選
1. バコパ ―長期記憶力の向上

バコパ(バコパモニエラ)は「長期記憶力」「論理記憶力」を向上するハーブで、多くの研究によってその効果が確かめられています。
バコパは和名をオトメアゼナと言い、水辺に自生する多年草です。植物自体はホームセンターでも見かけることができますが、生食には向いていないのでサプリメントでの摂取が合理的です。
インドの伝統医学アーユルヴェーダでも3000年以上前から「頭の良くなるハーブ」として用いられてきた歴史があります。バコパはサプリメントの中でも現状それほど知名度の高いものではないようですが、エビデンスは揃っていますし、コアなファンが多いハーブでもあります。
特に「長期記憶力」を向上させるサプリメントはなかなか稀有です。学生から社会人、加齢による脳の衰えを感じる方まで、すべての人におすすめできます。
2. フペルジンA ―「アセチルコリンを減らさない」という独自作用

フペルジンAはトウゲシバという植物に含まれる有効成分です。フペルジンAの特徴は「脳内物質アセチルコリンを減少させない(アセチルコリンエステラーゼ阻害作用)」という珍しい働きがあることです。
認知機能低下の原因をアセチルコリンの減少に求める「コリン仮説」という考え方があります。人気のサプリメントである「コリン」や「アルファGPC」はアセチルコリンを「増やす」というアプローチで認知機能やワーキングメモリを向上させますが、フペルジンAは先述の通り、脳内でどんどん消耗されていくアセチルコリンを「一定に保ち、減らさない」という方法によって学習能力を維持・向上させるのです。
また、脳の働きとは要するにシナプスでの情報伝達のことですが、記憶力低下の一因は脳内におけるグルタミン酸の過剰分泌であるという考え方もあります。グルタミン酸は情報伝達物質の一種として重要な役割を果たしますが、過剰分泌によって興奮状態となると正常に記憶ができなくなってしまうのです。フペルジンAには過剰に分泌されたグルタミン酸をブロックする作用もあり(NMDA受容体拮抗作用)、結果的に記憶力が正常化するというわけです。
これら2つの作用を持ったサプリメントはなかなか珍しいので、試してみる価値はあるでしょう。フペルジンAは特に中国で研究が進められており、エビデンスも確立しています。
3. ヤマブシタケ ―脳内ニューロンのネットワークを維持する

ヤマブシタケ(山伏茸)はきのこの一種でスーパーでも広く売られている他、日本では記憶力の衰えを改善するとしてサプリメント化されています。
ヤマブシタケの特徴は「ヘリセノン」「エリナシン」などの独自成分がニューロンの樹状突起消失を防ぐことです。私たちが新しいことを覚えたり、物事を考える際には脳内のニューロンと呼ばれる細胞が新たにネットワーク(樹状突起)を形成し、情報伝達物質のトラフィックが活発になります。ニューロンが複雑にネットワークを作り上げるほど、私たちの脳は複雑な情報処理を行えたり、多くのことを記憶できたりするのです。
逆に、その樹状突起が複雑さに乏しくなると、思考が鈍化したり、物事を覚えられなくなったり、物忘れをするようになってしまいます。ヤマブシタケにはその脳内ネットワークの消失の抑止する働きがあり、結果として記憶力が維持・向上されるというわけです。
ヤマブシタケは海外ではLion’s mane(ライオンのたてがみキノコ)として人気のスマドラです。その効果も他のサプリにはない独自成分によるものですので、是非とも試してもらいたいです。
4. ホスファチジルセリン ―超絶人気の記憶力スマドラ

ホスファチジルセリンはヒトの脳に存在するリン脂質の18%を占める極めて重要な物質であり、「脳の栄養素」とも呼ばれています。
ホスファチジルセリンは脳の血流量を増やし、細胞膜を柔軟にします。その結果、脳内物質であるアセチルコリンやドーパミン、セロトニンなどの脳内物質の分泌を促進し、脳の働きの活性化に繋がるのです。
アメリカのホームドクターは「記憶力が低下してきた」という患者にまずホスファチジルセリンを勧めます。また、TV番組『世界一受けたい授業』でも白澤卓二教授によってブレインフーズとして取り上げられています。
ホスファチジルセリンはスマドラとしても大変人気で、効果が実感できるとのレビューが多いのが特徴です。まさにスマドラの王様として君臨する、それがホスファチジルセリンです。ちなみにホスファチジルセリンは下記で挙げるDHAと飲み合わせが非常に良いので併せて摂取することをおすすめします。
5. DHA(ドコサヘキサエン酸、ω-3脂肪酸)―脳機能を正常化する

イギリスの学者マイケル・クロフォード博士が1989年に発表した『原動力(原題:THE DRIVING FORCE)』という著書の中で「日本の子供が頭が良いのは、魚を食べる文化であるからだ(大意)」と述べたことによって世界的に話題になったのがDHAです。
「頭が良くなるサプリ」として宣伝されることも多いDHAですが、誤解が多いのも確かです。DHAの効果として確かめられているのは「脳機能を正常化する」ということです。つまり、「1を2にする」のではなく、「マイナスを1に引き上げる」ということ。
日頃からDHAが不足によって思考が鈍化している人がDHAを摂取することによって、「マイナスが1になる」ので「相対的に頭が良くなる」ということです。DHAを摂り続ければ自分の限界を超えて天才になれるということではないことには注意が必要です。
但し、DHAが脳にとって極めて重要な働きをすることには変わりありません。むしろ、「脳機能を正常化する」という極めて真っ当な効果は安全と信頼の証です。限界を超えて脳をブーストする薬があるとすれば、それは危険な劇薬に他ならないからです。
ちなみに、DHAは酸化しやすいのでサプリメントで摂取する際には信頼できるメーカーのものを選ぶことが重要になります。とは言え、DHAの摂取に一番いいのは「鯖の缶詰」。青魚を食べることが最も合理的な選択です。どうしても魚を食べる機会が不足しがちであるという人はサプリメントで補助しましょう。
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