【天然のやる気成分】ドーパムクナ(ムクナ豆)の効果と飲んでみた感想
はじめにドーパムクナ(ムクナ豆)の3つの特徴
やる気の脳内物質ドーパミンの原料であるL-ドーパが含まれている
日本でも栽培されているムクナ豆が原料である
無気力感にとらわれている人、やる気や意欲を出したい人におすすめ
ドーパムクナ(ムクナ豆)とは?
ドーパムクナとは、アジア熱帯地域原産のマメ科の植物ムクナ豆(和名:八升豆、ハッショウマメ)に豊富に含まれるL-ドーパを抽出してサプリメント化したものです。
L-ドーパはアミノ酸の一種で、脳内神経伝達物質であるドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリン(3つを総称してカテコールアミンと呼ばれる)の原料となるものです。L-ドーパは「レボドパ」や「L-3,4-ジヒドロキシフェニルアラニン」とも呼ばれます。
脳内神経伝達物質の中でもセロトニンは抑制系でありリラックス効果をもたらすものですが、逆にドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリン(カテコールアミン)は興奮性の神経伝達物質であり、やる気や意欲を促進するものです。L-ドーパはその原動力になるものです。
ちなみに、「やる気の出るサプリ」として名高いL-チロシンはL-ドーパの原料です。L-チロシンは摂取されると体内でL-ドーパに変化し、そのL-ドーパが興奮性のカテコールアミンへと変化して作用するために「やる気が出る」のです。参考までに下記に体内での変化の仕方を示しておきましょう。
L-フェニルアラニン
↓
L-チロシン
↓
L-ドーパ(ドーパムクナに含有)
↓
(以下、カテコールアミン)
ドーパミン
↓
ノルアドレナリン
↓
アドレナリン
L-ドーパは医薬品としてパーキンソン病(PD)とドパミン反応性デストニア(DSD)の治療に用いられています。かつてはL-ドーパ自体のサプリメントが入手できたのですが、現在では入手困難(規制されたか?)のため、ドーパムクナはL-ドーパを含有するサプリメントとして重宝されています。
ドーパムクナ(ムクナ豆)の効果
やる気・意欲の向上
カテコールアミンの一種であるドーパミンは報酬系と呼ばれ、目標が達成されるなどした際に喜びや快感をもたらすものです。「美味しいものを食べるために出かける」など、喜びや達成感を得るために私たちは様々な行動をします。
小さなところでは、私たちがついついYouTubeの関連動画を見てしまうのも「もっとおもしろい動画を見ていい気分になりたい」とドーパミンに突き動かされているからです。
しかし、逆に言えばドーパミンが欠乏すると、意欲が消沈し、何に対しても無関心になってしまうのです。実験によればドーパミンを欠乏させたマウスは食べることにも無関心になってしまい、餓死してしまったという報告があります。
脳機能の増進
私たちが無気力感にとらわれている時には、物忘れをしたり、昨日食べた食事を思い出せなかったり、やるべきことができなかったりしがちです。ですが、例えば趣味を楽しんでいる時には、意識せずとも集中して取り組むことができ、様々なことを覚えていることができます。それは高い意欲によって脳内神経伝達物質が正常に分泌されているためです。
脳内物質が豊富に分泌されることによって、脳の働きが活発になります。つまりは、記憶力、集中力、判断力などの学習能力、認知能力を向上させる働きがあるということです。ドーパムクナに含まれるL-ドーパには脳内物質の原料となってやる気を刺激する働きがあり、そのやる気によって行動力が高まり、更に脳内物質が分泌されるという好循環を生み出すこととなります。
うつ病の改善
ドーパミンは代謝されると、アドレナリンやノルアドレナリンへと変化します。大事な舞台の前などに気持ちが高まることを「アドレナリンが出てきた」と表現することがあります。まさにその通りでアドレナリンは心拍数や血流を増大させて身体を臨戦態勢に導く効果があります。
ノルアドレナリンも同じく興奮性の脳内物質ですが、アドレナリンが身体に作用して「運動能力」を高めるのに対し、ノルアドレナリンは気持ちの高まりや集中力など「精神や気分」を高めることに影響するものです。
ノルアドレナリンが欠乏することはうつ状態の一因になり得ます。SNRIと呼ばれるタイプの抗うつ薬は脳内のセロトニンとノルアドレナリンの濃度を低下させないことによってうつ状態を克服するものです。つまりは理論上、L-ドーパの摂取はノルアドレナリンの分泌に繋がり、うつ状態を改善するということです。
ドーパムクナ(ムクナ豆)に副作用はある?
ドーパムクナの副作用としては、頭痛や嘔吐が報告されています。また、興奮性の物質であるドーパミンの原料となるため、やる気が出たり活動的になったりする反面、怒りっぽくなることもあるようです。私は特にそのような副作用はありませんでした。
ドーパミンは血圧を高める作用があるので高血圧の人は摂取には慎重になるべきでしょう。長期的な過剰摂取ではドーパミンの過剰分泌が原因である総合失調症の懸念があります。
ドーパムクナの原料であるムクナ豆はインドや東南アジアの他、日本でも栽培され販売されている植物であるのでそれ自体が危険であるというわけではありません。適量を遵守して服用するようにしましょう。
ドーパムクナ(ムクナ豆)の基準摂取量
ドーパムクナは特に基準摂取量は定められていないので、サプリメントに記載されている適量に準じて服用するようにしましょう。私の場合、過剰摂取になることを懸念して週に1〜2回の摂取に留めていました。
ドーパムクナ(ムクナ豆)を飲むタイミング
ドーパムクナは夜に飲むと眠れなくなる可能性があるので、午前中に飲むのが良いタイミングであると言えます。人によっては空腹時に飲むと胃を荒らすかもしれないので、食後や軽食とともに飲むと良いでしょう。
ドーパムクナ(ムクナ豆)を飲んでみた感想
フリーランスとして自宅で働いているのですが、どうしてもだらだらとしてしまってやる気が出ないことがあったのでドーパムクナを試してみました。ドーパミンの直接の原料となるとのメカニズムの通り、意欲を高く保つことができると感じています。
但し、ドーパムクナは頭痛などの副作用の報告が比較的多いことには注意が必要です。効能としては、同じくドーパミンの前駆体である「N-アセチルチロシン」と同等程度であると思われ、副作用の報告もN-アセチルチロシンのほうが少ないように思われます。
従って、ドーパミン系のスマドラが初めてであるなら「チロシン」か「N-アセチルチロシン」を試してみた後、それでも効果が実感できないならドーパムクナを試してみるという順序が最適ではないかと個人的には思います。
ドーパムクナ(ムクナ豆)サプリの購入方法
▲ドーパムクナは米サプリメント大手NOW社から販売されています。これは1カプセルの中にムクナ豆粉末800mgと天然由来L-ドーパ120mgが含まれているものです。「ドーパムクナ」という名称はNOW社オリジナルのものであると思われます。私はこれを服用していました。
▲国内流通のムクナ豆サプリメントです。そっけないパッケージですがきちんとした商品ですから心配ありません。