【効果の真偽を確かめる】GABA(ギャバ)を3ヶ月間飲んでみた感想とその効果
はじめにGABA(ギャバ)の3つの特徴
脳内神経伝達物質の中で最重要の物質である
GABAは脳の血液関門を通過できないので作用のメカニズムは明らかになっていない
血圧を正常化する作用が「特定保健用食品(トクホ)」として認められている
GABA(ギャバ)とは?
GABA(ギャバ)とは、ガンマアミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)の頭文字を取って名付けられたアミノ酸の一種で脳内における最も重要な神経伝達物質です。その作用は抑制系と言われるもので、興奮を鎮める働きがあります。「ストレス社会で闘うあなたに」のキャッチコピーで販売されているチョコレートを見かけたことがあるかもしれません。
但し注意すべき点は、経口摂取したGABAは脳の血液関門を突破できないという事実です。つまり、GABAが脳内神経伝達物質として極めて重要なものであることは確かですが、GABA入りのチョコレートやGABAサプリメントを摂ったとしてもそれが直接脳に届くわけではないということです。
しかし、それでもGABAにはリラックス効果や抗ストレス作用が認められる研究結果もあり、2018年3月にもダイソーのGABAサプリメントが「死んだように寝られる」としてtwitter経由で8万回以上のリツイート、当該商品が各所で品切れになるなどの現象を巻き起こしていました。GABAにおける「リラックス効果」や「抗ストレス作用」については更なる研究が要請されます。
GABAの健康効果については、血圧を正常化する作用が特定保健用食品(トクホ)として認められており「血圧が高めの方に」と言ったような強調表示が行われています。
GABA(ギャバ)の効果
血圧を正常化する
臨床試験において、ギャバの経口投与による降圧作用が報告されている。ギャバの経口投与では、正常血圧には影響を与えず、高血圧に対してのみ降圧作用を示すことが知られている。
『サプリメント事典 第3版』(蒲原聖可、平凡社、P212)
現状でGABAにはっきりと認められている効果はこの「血圧を正常化する」効果であり、特定保健用食品(トクホ)として認められ、GABAが含有された食品が広く販売されています。
抗ストレス、リラックスなどのメンタルへの作用
本来GABAには精神安定作用、抗ストレス作用があるとされています。GABAを摂取すると、脳波でもα波が多く出るようになり、リラックスするといわれています。
また、血圧やコレステロールの降下作用も見られ、動脈硬化の予防、肥満の抑制作用にも効果があるとされています。
こうした研究は、かなり著名な脳の研究者、内分泌の研究者により報告されており、偽りのデータだとは思えません。しかし、先述したように、GABAは血中からは脳に入らないのです。そのことは、これらの研究者も認めています。『誰も知らないサプリメントの真実』(高田明和、朝日新書、P164)
GABAにリラックス効果や抗ストレス作用があるという信憑性の高い報告があるのは確かだけれど、そのメカニズムはいまいちわかっていないのが現状であるようです。
冒頭で引き合いに出したダイソーのGABAサプリメントにおける「死んだように寝られる」効果のように主観的な効果が認められるケースも多くあるので、メカニズムがはっきりとしていないからといって虚偽であるとみなすのは尚早であるように思います。
GABAが人体にとって必要不可欠な必須アミノ酸であるのは確かです。効果には個人差もあるでしょうから、まずは試してみて効果があったならラッキーくらいの付き合い方がちょうどいいのではないかと個人的には思います。
快眠作用
ラット実験ではGABAがN-アセチルセロトニンの分泌を促進したとの報告があります。N-アセチルセロトニンとは脳内物質メラトニンの前駆体であり、セロトニンから形成されます。
私たちが日が沈むと眠くなるのは脳内のセロトニンがメラトニンへと変化するためであり、GABAはメラトニン合成作用を増強したとのことですから、前述したGABAサプリで「死んだように眠れる」というのは理論上間違っていないとも考えることができます。更なる研究の成果が期待されます。
ちなみにメラトニンは極度に寝付きの悪い私の入眠を改善した神サプリでもあります。
GABA(ギャバ)に副作用はある?
適切な摂取をする分には特に副作用は報告されていません。但し、市販されているサプリメントの中には含有量の多いものもありますので何らかの副作用を誘発する可能性があります。
私が購入したGABAサプリは一粒500mgだったのですが、摂取後にはいつも頭が重くなり思考が鈍化する症状が出てしまいました。カプセルを割って4〜5回程度にわけて飲むようにしたところ副作用はなくなったので、私にとって一度に500mgは過剰だったようです。
また、セントジョーンズワートとの併用は副作用を誘発する可能性があるので注意が必要です。
GABA(ギャバ)の基準摂取量
GABAの1日の必要量は10〜20mgとされており、特定保健用食品(トクホ)にも10〜20mgが用いられているようです。
一般的なサプリメントにおける含有量は国産のものだと100〜200mg、海外製のものだと500〜750mgが多く見られます。海外製のものの方がコスパは良いのですがあまりにも含有量が多すぎるので、まずは国産のサプリから始めてみることをおすすめします。
GABA(ギャバ)が含まれる食べ物
GABAが多く含まれる食品として最も有名なのが玄米で、白米の10倍含まれているとされます。他には味噌や漬物、キムチなどの発酵食品。ココアやチョコレートです。
また、野菜だとトマトに多く含まれます。トマトには中玉1個で約50mgのGABAが含まれているので、最も手軽に1日分を摂取できる手段でおすすめです。他の栄養素もたっぷり含まれています。野菜を買うのが億劫ならトマトジュースという手もあります。
GABA(ギャバ)を飲むタイミング
目的に応じて飲むタイミングは変わってくるでしょう。ストレス対策であれば仕事などの前、快眠効果を期待するなら寝る1〜2時間前に摂取するのが良いでしょう。
但し、アミノ酸サプリは食事とともに摂ると他のアミノ酸と競合してしまい吸収率が低下するので、できれば空腹時に飲むのがおすすめです。
GABA(ギャバ)を飲んでみた感想
GABAは私にとってはスマドラとしての効果はあまり感じられませんでした。個人差があるのかもしれません。100〜200mgを摂取していましたが、副作用はありませんでした。
私にとっては、快眠効果であればテアニンやバレリアン、最強サプリとしては先述のメラトニンがおすすめです。特にメラトニンは睡眠薬ではなく体内に存在するホルモンなので副作用は殆どありません。
ストレス対策としてはコリンやロディオラ・ロゼアをおすすめしておきます。
GABA(ギャバ)サプリの購入方法
GABAサプリメントは国産品が豊富に市販されていますので、手軽に入手することができます。
▲1日で100mgのGABAを摂取できます。5粒で100mgですので、摂取量を細かく調整できるのも魅力的な商品です。
▲DHC製のGABAサプリメントです。1粒で200mgを摂取できます。含有量の観点から見るとコスパの良い商品であると言えます。