【スマドラ界の裏番長】アセチル-L-カルニチンの効果と飲んでみた感想

はじめにアセチル-L-カルニチンの3つの特徴

 脳の血液関門を通過してアセチルコリン量を増加させるアミノ酸

 疲労回復、思考力、抗ストレスなどに効果があるとされる

 うつ病への効果も科学的に実証されている稀有なサプリメント

アセチル-L-カルニチンとは?

アセチル-L-カルニチンとは、「L-カルニチン」が「アセチル化」したアミノ酸で、両者は別物と考えて差し支えありません。L-カルニチンは筋トレや疲労回復サプリとして人気ですが、アセチル-L-カルニチンは特に脳内に作用することが特徴です。体内のL-カルニチンのうち約1割はアセチル-L-カルニチンとして存在しています。

経口で摂取されたアセチル-L-カルニチン脳の血液関門を通過し、脳内神経伝達物質アセチルコリンの量を増やす作用があることがわかっています。アセチルコリンの減少とアルツハイマー病の初期症状には関連があることが明らかになっている他、意欲、集中力、気分などに影響を与えるとされます。アセチル-L-カルニチンはブレインフードとして大きく期待されている物質のうちのひとつです。

アセチル-L-カルニチンはスマドラとしてとりわけメジャーな存在というわけではありませんが、根強い人気のあるサプリの一つです。

 

アセチル-L-カルニチンの効果

アルツハイマー病の改善・記憶力の増強

アルツハイマー病の進行を遅らせる目的で、経口摂取は有効性が示唆されている。アセチル-L-カルニチンはアルツハイマー病の進行を遅らせ、記憶を改善し、認知能や行動性などいくつかの機能を改善する可能性がある。

アセチル-L-カルニチン|「健康食品」の素材情報データベース

アセチル-L-カルニチンがアセチルコリンを増加せさせることによってアルツハイマー性認知症を改善する可能性を示唆する研究結果は多く存在します。現状では「改善の可能性がある」程度ですので、更なる研究の積み重ねによる実証が期待されます。

疲労回復、抗不安作用

アセチル-L-カルニチンは血液脳関門を通りぬけて、脳に到達し、慢性疲労症候群の症状を軽減すること、軽度の認知機能障害を抑えること、不安状態を抑えてリラックスさせることが報告されています。

『サプリメント健康事典』(日本サプリメント協会、集英社、P106)

同様にして、アセチル-L-カルニチンが脳に到達することの作用として「疲労回復」「抗不安」「リラックス作用」が挙げられます。

例えば、私たちが疲労を感じるのは脳がそのように司令を出しているからです。仕事をしていて午後になると集中力が途切れてくるのは肉体が「疲れたから限界」と言っているというよりは、脳が「そろそろ疲れてきたみたいで限界ぽい」と司令を出しているということです。同様にして、不安についても「不安という状況」がそこにあるのではなく、脳が「不安ぽい」と判断しているに過ぎないのです。

アセチルコリンを始めとする脳内神経伝達物質が不足していると脳の働きが鈍化して、疲労への耐性が低くなったり、必要以上に不安になってしまったりということが起こってしまいまうというわけです。

抗ストレス、抗うつ作用

9つのランダム化比較試験(アセチル-L-カルニチンで治療した患者231人とプラセボで治療した患者216人、介入していない患者20人)をプールしたデータは、アセチル-L-カルニチンが抑うつ症状を有意に減少させることを示した。アセチル-L-カルニチンと抗うつ薬を比較した3つのランダム化比較試験(各群162例)では、抑うつ症状の改善において確立された抗うつ薬と同等の有効性を示した。これらの後者のランダム化比較試験では、副作用の発生率はアセチル-L-カルニチン群では抗うつ薬群より有意に低かった。

PMID: 29076953(Acetyl-L-Carnitine Supplementation and the Treatment of Depressive Symptoms: A Systematic Review and Meta-Analysis.)

2018年に発表されたアセチル-L-カルニチンのメタアナリシスでは信頼できる12の論文を検討した結果、

 
・アセチル-L-カルニチンはうつ症状を有意に減少させた

・アセチル-L-カルニチンは抗うつ薬と同様の有効性を示した

・アセチル-L-カルニチンは抗うつ薬よりも副作用が少なかった

 
ことが示されています。アセチル-L-カルニチンのうつ病への有効性については賛否両論と言ったところであったので、これは非常に画期的な分析結果です。

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アセチル-L-カルニチンに副作用はある?

アセチル-L-カルニチンは適切に摂取すれば安全に使用でき、特に重篤な副作用は報告されていません。アセチル-L-カルニチン2,000mg/日の摂取を42日間行っても有害な事象は認められなかったという試験結果があります。軽微な副作用としては吐き気、嘔吐、興奮がありますので、心配な方は少量の服用から始めてみましょう。

 

アセチル-L-カルニチンの基準摂取量

アセチル-L-カルニチンには特に定められた摂取量はありませんので、サプリメントに記載されている摂取目安に従って服用しましょう。おおよそのアセチル-L-カルニチンサプリメントでは1カプセル500mgを1日に3回、つまり1日に1,500mg程度の摂取が基準として設けられています。

 

アセチル-L-カルニチンが含まれる食べ物

カルニチンは肉類、特にラム肉、牛肉、豚肉に多く含まれています。しかし、アセチル化されたカルニチンは食品中には殆ど含まれていませんのでサプリメントにて摂取することが合理的です。

 

アセチル-L-カルニチンを飲むタイミング

アセチル-L-カルニチンを飲むタイミングは特に推奨されているわけではないので、それぞれのライフスタイルに合わせて服用すると良いでしょう。一般的には食後に飲まれているようです。

但し、アミノ酸は食品とともに摂ると吸収率が低下するという考え方もあります。様々な方法を試してみて自分に合ったタイミングを見つけてみましょう。ちなみに私は朝イチで飲んでいました。

 

アセチル-L-カルニチンを3ヶ月間飲んでみた感想

「集中力」と「抗うつ効果」を狙ってアセチル-L-カルニチンを飲んでみました。効果は劇的というわけではありませんが、極めて健康的な生活を維持できているので、栄養素の補助的な役割は果たされているのだと思います。集中力も衰えることなく、気が滅入ることもなく、服用に際して副作用や不快感もありません。

アセチル-L-カルニチンは脳力の増進というよりは「衰えた脳の改善」に特に効果が認められているようです。私は何でもない平時に飲んでみたのであまり効果が感じられなかったのかもしれません。加え、効果には個人差もあるでしょう。

私はかつてうつ状態になったことがあり、またアセチル-L-カルニチンは加齢と共に体内で生成されにくくなっていくとのことですので、いつか鬱の再発や加齢に伴う思考力の低下が発現された際には再び摂取したいサプリメント候補に入れてあります。

 

アセチル-L-カルニチンと飲み合わせの良いサプリメント

α-リポ酸

アセチル-L-カルニチンはα-リポ酸と相互作用を示すので、飲み合わせが非常に良いです。下記商品のように飲み合わせの良い三種の神器「コエンザイムQ10」「α-リポ酸」「(アセチルでない)L-カルニチン」を一度に摂れるサプリメントも販売されています。

ビタミンB6

また、アミノ酸は充分量のビタミンB6によって体内への吸収がスムーズに行われますので、ビタミンB群サプリとの飲み合わせも良いです。

 

アセチル-L-カルニチンサプリの購入方法

ただの「L-カルニチン」サプリメントは国内でも広く流通していますが、アセチル-L-カルニチンはiHerbなどで輸入品を購入することになります。

 

▲上でも紹介しましたが、飲み合わせの良い「コエンザイムQ10」「α-リポ酸」「(アセチルでない)L-カルニチン」を一度に摂れるサプリです。それぞれが補い合って作用するので相乗効果が期待できます。

 

▲米サプリメント大手NOW社のアセチル-L-カルニチンサプリです。私はこれを飲んでいました。

 
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