【アジア産サプリメントの王】高麗人参を1年間飲んでみた感想とその効果
はじめに高麗人参(朝鮮人参)の3つの特徴
その歴史と高い効果から「アジア産サプリメントの王」との異名を持つ
ドイツのハーブ評価委員会にも疲労回復や脳機能の増進目的での投与が承認されている
特に身体の衰えが顕著な40代以降の全ての男性におすすめ
高麗人参(朝鮮人参)とは?
高麗人参はその幅広く高い効果から『誰も知らないサプリメントの真実』(高田明和、朝日新書、P230)において「アジア産サプリメントの王」として紹介されています。医薬品の基準書である「日本薬局方」にも記載されています。
高麗人参(朝鮮人参、オタネニンジン)は中国東北部や朝鮮半島に自生するウコギ科の植物です。学名はPanax jinsengで、これはギリシャ語の「万能薬」に由来します。ちなみに、スーパーで売られていてカレーなどによく入れる「人参」はセリ科の植物なので、朝鮮人参とは全くの別種です。
高麗人参は加工法によって呼び名が異なります。
・水参→収穫した生のままの状態。韓国の家庭料理などに用いられ、参鶏湯(サムゲタン)にも水参が使われる。
・白参→収穫してからそのまま乾燥させたもの。水参よりは長期保存が効く。
・紅参→収穫したものを蒸してから乾燥させたもの。その加工過程で有効成分ジンセノサイドが増えるため、上級品として珍重されている。
また、高麗人参は栽培年数によって扱い方が異なり「6年根」が最も栄養価が高く高級品とされ「紅参」として加工されます。7年以上経過すると逆に劣化してしまうようで、6年根までで収穫します。
高麗人参は滋養強壮効果が謳われ、あらゆる健康効果があることが明らかになっています。例を挙げれば「免疫機能の向上」「疲労回復」「性機能の向上」そしてスマドラ効果としての「認知機能の向上」などがあります。下記で具体的に見ていきましょう。
高麗人参(朝鮮人参)の効果
疲労回復・虚弱体質の改善
疲労衰弱時の活性化及び防御に、また作業能力と集中力の低下したときに、あるいは病後の回復期に強壮剤としてコミッションE (ドイツの薬用植物の評価委員会) より承認されている。
朝鮮ニンジン|「健康食品」の素材情報データベース
高麗人参には疲労回復効果が認められています。肉体疲労の回復のみならず、精神的な疲労(つまり抗ストレス)にも効果があります。高麗人参に含有されるサポニン類が脳内物質カテコールアミンの抑制に寄与するとの基礎研究があります。つまりこれは高麗人参の摂取が「抗ストレス効果」を発揮することを示唆するものです。
ちなみに、運動機能を向上させる効果はないことがわかっています。あくまでも「疲労回復」や「持久力(疲れにくくする)」が向上するということです。
免疫機能向上
ジンセノイド(注:高麗人参に含まれる有効成分)の投与群の風邪ひきの率は0.68、プラシーボの人の風邪ひきの率は0.93でした。4ヵ月の間に風邪をひいた人の数は、ジンセノイド群で10パーセント、プラシーボ群で12.8パーセントでした。風邪の症状のひどさを示す指標では、ジンセノイド群で77.5点、プラシーボ群では112.3点でした。風邪をひいている日数はジンセノイド群では10.8日、プラシーボ群では16.5日でした(カナダのプレディーらの報告)。
『誰も知らないサプリメントの真実』(高田明和、朝日新書、P234)
上記研究によれば高麗人参には風邪の予防の他、症状の軽減、罹患期間の短縮の効果もあるようです。また、カナダ・アルバータ大学のビオンドらの研究によれば、高麗人参の有効成分がラットの免疫機能を高めることが確かめられています。
免疫機能向上効果については実験数が少ないので効能が科学的に確立されているというわけではありませんが、高麗人参がインフルエンザに有効であると示唆されている研究も複数あり、有効であるとみなして良いのではないかと思います。
認知機能の向上
40歳以上の健常者112名を対象にして行われた臨床試験では、2ヶ月間の高麗人参の摂取によって抽象的思考や物事への反応時間などにおける改善が認められた。
『サプリメント事典 第3版』(蒲原聖可、平凡社、P257)
高麗人参は健常者の認知能力を向上させることがわかっている他、老化に伴う認知能力低下を改善させる効果も認められています。
アルツハイマー型認知症を改善するサプリメントは多くありますが、健常者の脳機能や学習能力を向上させる研究結果が報告されているものはあまり多くありません。高麗人参は一般の人に対する「頭が良くなる効果」もあるとみなして良いでしょう。
高麗人参のその他の効果
・男性機能の向上
・抗ガン作用
・抗糖尿病作用
・冷え性改善作用
高麗人参(朝鮮人参)に副作用はある?
高麗人参は副作用の報告が比較的多いサプリメントではありますが。適切に使用する分には問題となる副作用はありません。高麗人参に含まれるサポニン類の作用によって男性ホルモンの一種であるデヒドロエピアンドロステロンの分泌が過剰となる可能性があるので、注意が必要です。妊娠・授乳中の女性、未成年、重篤なうつ病患者の使用も避けたほうが無難です。
高麗人参は長期的な摂取によって効果が出るものの、長期的な摂取によって副作用のリスクも高まるというやや気難しいサプリメントです。適正量よりも若干少ない量を継続的に摂取することで、効果を発揮しながら副作用のリスクを避けることができるかと思います。実際私はそのようにしています。
補足ですが、副作用が多く報告されているとは言え、それが危険であることとイコールではありません。スーパーで売られている砂糖も塩も長期的に大量摂取をすれば健康を害することには違いありません。高麗人参は適切に使用すれば有用なサプリメントです。そう、重要なことは適切に使用をするということです。
高麗人参(朝鮮人参)の基準摂取量
高麗人参には特に定められた摂取量はなく、各社が販売するサプリメントによって品質・含有量にばらつきもあるため、各サプリに表記されている目安量に従って摂取することとなります。
高麗人参(朝鮮人参)を飲むタイミング
高麗人参を飲むタイミングは空腹時や食後でも吸収率が変わることはないので任意で構いません。一般的には食後に飲まれている印象です。
高麗人参(朝鮮人参)を1年間飲んでみた感想
まず初めに感じたことは、飲むと身体が温まるということです。まるで芯からエネルギーが湧いてくるようで、とても心地よい。
免疫機能の向上については、私は元々風邪をあまりひかないので高麗人参摂取後の評価を正しくすることはできないのですが、少なくとも飲んでいる期間に風邪を引くことはありませんでした。人によっては1年間風邪を引かないというのは結構すごいことではないでしょうか。
疲労回復や学習能力の増進については劇的で即効的な効果というよりは、底上げという認識です。男性機能についても同様です。即効性と副作用は表裏一体。高麗人参は副作用が比較的多めであると先述しましたが、激烈な作用のある薬に比べればなきに等しいものです。
高麗人参の「じわじわと体の底から効く」という効能が安全性と信頼を担保する証左であると私は考えます。私たちはなかなか「待てない」のでついつい数日だけ飲んでみて「効果がない」と切り捨ててしまう傾向にあります。しかし、高麗人参は長く服用し続けることによって薬効成分が作用します。少なくとも1ヵ月程度は摂取し続けて効果の程を観察してみて欲しいです。
高麗人参(朝鮮人参)サプリの購入方法
高麗人参サプリメントは商品によって品質にバラつきがあります。その品質の高低を見抜く術を私たちは持たないので、選び方の第一には信頼できるブランドのものを購入することが挙げられます。有名メーカーであればほぼ品質には間違いないでしょう。
私は米サプリメント大手NOW社製の高麗人参(Panax jinseng)サプリを愛用しています。
250錠入りにも関わらず低価格であるのが魅力です。ここで言う低価格は低品質と同義ではありません。国内産の高麗人参サプリは広告宣伝費やきらびやかなパッケージ代が商品価格に上乗せされているので軒並み価格が高いのです。たくさん宣伝しているから高品質なわけではありません。
NOW社製のサプリメント品揃えが幅広く、低価格にして高品質であるのが特徴です。特にアメリカにおけるサプリメント商品に対する基準・審査はとても厳しいので、審査の緩い国内産のものよりも圧倒的な信頼を誇ります。私はいろいろとサプリを試すのが趣味ですが、殆どNOW社製のものを購入しています。