厳選!疲労回復に効果のあるサプリメント5選
1. アルギニンとシトルリン
アルギニンとシトルリンはアミノ酸の一種で、肝臓でなされる「オルニチン回路」の重要な構成要素です。オルニチン回路は、疲労の原因物質であるアンモニアを無毒化すると共に、ATPというエネルギー源を作り出すための循環回路です。
それに加え、アルギニンとシトルリンは体内で一酸化窒素(NO = Nitric Oxide)を作り出すことで血管を拡張、血流量を増加させます。血流量の増加はすなわちエネルギーの増加に他なりません。この一酸化窒素による健康効果には1998年ノーベル生理学・医学賞が与えられています。
主にこれら2つの作用により体内ではエネルギーが作り出され、疲労回復がなされるということです。特にアルギニンは多くのエナジードリンクに含有されている成分であり、シトルリンは血中アルギニン量を増加させる作用があります。お互いの相乗効果によって効果が最大限に得られるということです。
2. 朝鮮人参(高麗人参)
朝鮮人参は主に男性機能を増進するサプリメントとして広く宣伝されるものであり、その効果にもきちんと科学的根拠があります。その上、疲労回復・虚弱体質の改善効果も侮れません。ドイツのコミッションE(薬用ハーブの評価委員会)では朝鮮人参を「疲労衰弱時の活性化及び防御」を目的として使用することが承認されています。
また、朝鮮人参に含まれる独自有効成分ジンセノイドには風邪の予防と罹患期間の短縮に効果があるとの研究報告があります。インフルエンザにも効果があるとの報告も少数ですが出されています。
朝鮮人参はアジア産のスーパー万能薬とも言えるサプリメントです。国内で流通している朝鮮人参サプリメントは広告宣伝費が商品価格に上乗せされているためにやや高価ですので、コスパの良い輸入品がおすすめです。
3. ロディオラ・ロゼア
ロディオラ・ロゼアはアジアに自生する高山植物で、ストレス耐性を高めるハーブ(アダプトゲン)の中でも最も研究の進んだうちのひとつです。
ロディオラ・ロゼアはソ連のオリンピック選手が用いて好成績を収めたことで一躍有名になったことが示す通り、フィジカル/メンタル面における持久力・疲れにくくする効果を高める作用があります。疲れとは脳の司令の一種ですので、肉体的にしろ精神的にしろ疲れやすいかどうかは脳におけるストレス耐性能力に左右されます。ロディオラ・ロゼアはそのストレス耐性を高めるというわけです。
また、アメリカでは抗うつ薬の安全な代替として処方されることもあるので、疲れやすく抑うつ気味である人におすすめできます。
4. コエンザイムQ10(ユビキノン)
健康食品として一躍有名になったコエンザイムQ10はビタミンのような働きをする補酵素の一種です。体内でも合成できる物質ですが加齢とともに産生能力が衰えていくので、サプリメントでの摂取が合理的です。
コエンザイムQ10はブドウ糖がエネルギーに変換される際に重要な役割を果たすものです。また、やる気に関わる脳内物質であるドーパミンを増やす働きがあるとの報告もあります。
これら2つの効果によりコエンザイムQ10は疲労回復に寄与します。加齢による疲労を感じている人に特におすすめです。
5. マカ
マカは特に男性用の夜サプリとして喧伝されていますが、それだけでなく老若男女におすすめできる健康増進サプリです。女性の妊活サプリとしても近年人気があります。上に挙げた朝鮮人参がアジア産の万能薬であるとすれば、マカは南米の万能薬です。
疲労回復はもちろんのこと、脳機能の増進や抗うつ、ホルモンバランスの正常化の観点からも研究が進められています。私はかつて習慣にしていたマカを飲むのをやめたところ、やる気が出ない・疲れやすいなどの全体的な不調に陥り、摂取を再開したところ元気を取り戻したという経験があります。思い込み効果がなかったと断言できるものではありませんが、それ以来マカは欠かせないサプリとなっています。
マカは長期的に継続して摂取することで効果が現れます。不定期に栄養ドリンクとして摂取するよりも、サプリを常備して毎日飲んだほうがコスパも効果も高いです。