【不足していませんか?】クロムを3ヶ月間飲んでみた感想とその効果
はじめにクロムの3つの特徴
糖や脂質の代謝に関わる重要なミネラルである
加工食品中心の食生活では特に欠乏する可能性が高い
加齢による疲れを感じるあなたにおすすめ
クロムとは?
クロムはミネラルの一種で、糖代謝・脂質代謝を正常化するために必要不可欠な物質です。栄養素として耳にすることは少ない印象ですが、人体にとって重要な働きをします。
クロムはインスリンの働きを促進し、血中のブドウ糖を効率よく細胞に取り込みます。クロムがなければ糖をエネルギーとして利用する働きを高めることができないので、疲れやすくなったり、糖尿病を引き起こす可能性があります。
クロムは摂取されると小腸から吸収されますが、効率はあまり高くありません。他のミネラル同様、ビタミンCによって吸収効率が良くなるとされます。クロムは食品が加工・精製される過程で含有量が減少していきますので、加工食品の割合が多い現代の食生活では多くの人がクロム不足である問題が指摘されています。ことさら重要な栄養素であると言えるでしょう。
クロムの効果
疲労回復
クロムをきちんと摂取することによって「疲労回復効果」が期待できます。
「疲れには糖分が効く」と言われますが、糖分や脂質は体内に摂取されてもそれがエネルギーに変換されなければ意味がありません。そのまま体内に蓄積されていったり、活用されないままに排出されたりしてしまいます。
摂取された糖質や脂質をきちんとエネルギーに変換する働きをするのがビタミンB、そしてクロムです。特にクロムは体内への吸収効率が低いことと、食生活の乱れ、そして加齢によって現代人においては不足しがちなミネラルです。
糖尿病予防
これまでに数多くの研究が行われており、効果と安全性が確認されている。糖代謝異常(2型糖尿病)や脂質代謝異常(脂質異常症)に対する効果が示されている。
『サプリメント事典 第3版』(蒲原聖可、平凡社)
クロムは2型糖尿病(生活習慣やストレスによる糖尿病)を改善することが多くの研究によって実証されています。これはクロムが糖分の代謝をしてエネルギーを生み出すことをはっきりと裏付ける結果でしょう。
動脈硬化
クロムは脂質代謝を促進し、血中の中性脂肪やコレステロール値を正常に保つ働きもあります。
『サプリメント健康事典』(日本サプリメント協会、集英社)
同様にして、クロムは脂質を代謝する働きもありますので、疲労回復を促進する他、中性脂肪やコレステロール値の正常化、動脈硬化予防も期待できます。
クロムに副作用はある?
クロムは人体に必須なミネラルであり、適切に摂取する限りにおいては安全です。但し、クロムはダイエットサプリとして喧伝されることが多く過剰摂取になりがちです。副作用としては消化器系の不快感や腎機能障害が挙げられます。
クロムのサプリメントの中でも特に人気の「ピコリン酸クロム」は体内への吸収率が高いものの、研究もあまり進んでいないために過剰摂取による健康被害が指摘されることがあります。
クロムの長期的な過剰摂取については安全であるかどうかに賛否両論がありますが、短期間であればサプリ等によって万が一摂り過ぎても安全であるという見解が一般的です。
クロムの基準摂取量
“「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」報告書“によれば、クロムの一日の推奨摂取量は下記の通りです。
・成人男性40μg(マイクログラム)
・成人女性30μg(マイクログラム)
クロムが含まれる食べ物
クロムは大豆や海藻に多く含まれます。とは言え、食品中に広く含まれているミネラルですので、食事から摂取するためにはバランス良い食事を心がけることが肝要です。
クロムを飲むタイミング
食後に飲むのがタイミングとしては推奨されます。空腹時に飲むと人によっては胃を荒らすこともありますから、何か食べ物と一緒に服用するのが良いです。
クロムを3ヶ月間飲んでみた感想
クロムサプリメントを3ヶ月間飲んでみましたが、個人的には特に変化はなかったところが実情です。顕著な変化も見られなかった代わりに、副作用や不快感もありませんでした。
しかし、これはクロムに効果がないということではありません。例えば『サプリメント事典 第3版』(蒲原聖可、平凡社)に紹介されている全138種類のサプリメントの中でもクロムは最高評価を誇るうちのひとつです。私は普段から自炊をしているので、そもそもクロムが欠乏していなかったのかもしれません。
クロムは「頭を良くする」スマドラ効果というよりは、生活習慣病の予防などの健康効果を期待して摂取するのが良いでしょう。
クロムサプリの購入方法
クロムのサプリメントには複数の種類がありますが、人気であるのは下記3種類です。
GTFクロム
▲GTFとは「グルコース・トレランス・ファクター(耐糖因子、glucose tolerance factor)」の略称で、三価クロム、アミノ酸、ナイアシン(ビタミンB3)の3つの成分が結合したものです。糖の代謝に最適化された成分です。ごく一般的なクロムサプリメントですので、初めての方はこちらで問題ないでしょう。
ピコリン酸クロム
▲クロムを人工的にピコリン酸と結合させることで体内への吸収率を高めたものです。人気でコスパの良い商品ではありますが、過剰摂取が懸念されるものでもあります。適量を遵守しつつ週に数回は飲まない日を設けると摂り過ぎの抑止になります。
マルチミネラル
▲亜鉛、マグネシウム、カルシウムそしてクロムなどのミネラルがバランス良く配合されています。加工食品の台頭によってミネラルは全体的に現代人に不足しがちであるので、マルチミネラルでの摂取が効率的です。